2018/2/19 まずお読みいただきたい。ヴィンテージコンバートEVの改造について


この記事はコンバートEVに興味がある方へ、まずはじめに読んでいただきたく編集した内容になります。

オズの古川です。まずはじめにコンバートEVに興味を持っていただいてくれて本当にありがとうございます。web記事の話題や蔦谷書店のトークイベントもあり、最近コンバートEVの問い合わせが多くなっており大変嬉しく思っております。お問い合わせでは現実的な夢をお話いただける方もたくさんおります。但し、現実からやや遠く感じる構想をお持ちの方も非常に多いのも事実です。日常業務のなか電話やメールでは限られた回答・情報のみしかお伝えすることができず、残念に感じることがたくさんあります。そこで、本当のEVのコトやよくある質問・疑問などをまとめたものです、ご覧ください。

あなたはこれまでに市販の電気自動車に乗ったこがありますか?

「コンバートEVは面白い」夢を感じて構想し、期待をして行動し、お問い合わせをいただけることは、私にとって「また1人興味を持っていただいた!」と大変嬉しく思っています。しかし、その思いだけですと残念ながら、私はあなたの構想や期待を大きく裏切る回答をすることになるかと思われます。

実際、問い合わせいただいた方へ「これまでに電気自動車に乗ったことがありますか」と質問をしてみると、多くが「ない」と答えられます。

まずは市販の電気自動車(以下EV)に試乗して、EVの基本的な特性をなどを知ってください。EVの経験を飛び越してコンバートEVというのは、「基礎問題」を飛ばして「応用問題」解くようなものなのです。何が良くて、何がダメなのかをおおよそ理解していただく必要があります。これからEVは普及する時代になる方向性が濃厚ですが、これまでにその特性やインフラ問題などから「普及できなかった」理由も当然ながらある訳です。そして「EVはダメ」と悲観される方もおりますし、やはり「EVに乗ってみたい」という答えを出される方もおります。ご自身の意思でEVというものを選択する必要があります。はじめに知ってもらいたいことはEVの「航続距離」とコンバートEVの「価格」についてのコトです。

カタログ値(400km)ではない、「航続距離の現実」(200km)を知ってください

私に来る問い合わせで感じることは一回の満充電で走ることができる航続距離、この「航続距離の大きな間違え」がユーザーに浸透してしまっていること。そしてそれを前提として夢のような構想ができてしまっていると辛くてたまりません。これは非常に残念でなりません。私は量産メーカーを基本的にリスペクトしています。コンバートEVは量産車というベースがなければ実現できませんし、EVへ改造しても使い続けるボディ・シャシーや足回りなどの信頼性はこれ以上のものはないと思っています。但し、EVの「航続距離」に対する表現方法に疑問を感じています。特に日本では「JC08モード」表記となっており、それ以上の情報を提供する必要がありません。「JC08モード」というのはガソリン車がベースとなっており、空調作動で航続距離が大きく短縮するEVには全く向いていないものなのです。結果、EVはユーザーの「期待」と「現実」が大きく乖離するものとなってしまっています。

航続距離の現実的な目安の算出方法「あんしん航続距離」(←勝手につくりました)

あくまでもデータ解析ではなく個人的な経験として申し上げますのでこの点、ご承知おきください。現実的な「あんしん航続距離」は「JC08モード」のおおよそ半分位です。「JC08モード」で400kmの「あんしん航続距離」は200km。「JC08モード」で200kmの「あんしん航続距離」は100km。外国車等で、「JC08モード」が表記されていないものは、バッテリーの「電力量」を見てください。電力量(kW)を2で割り、10を掛けます。電力量85kWという表記の場合、425kmが「あんしん航続距離」となります。量産メーカーの現実数値をどう感じるかはそれぞれです。大手メーカーの最新技術でこの数値の訳ですから、コンバートEVの現実数値は基本的にもっと下回ります。

市販車は量産効果を得たうえの価格設定であることを知ってください

コンバートEVは量産車の価格をベースに安くできる思われている方もおられるようです。これは間違った認識です。コンバートEVはカスタムメイドによる改造車になります。コンバートEVに限らず、エンジン車でもエンジンやミッション等を本気でチューニングをすれば軽く1000万とかなります。いわゆる有名チューナーによるフルチューンやフルカスタムなんて言うクルマです。キャンピングカーも改造車で装備を追加していくとすぐに1000万円近くなります。量産でない部品を使い、かつ、機械化できない手作業で、必要な部品は1つのために設計し、製作し、インストールに対しても、量産ラインの一般的なスタッフではなく、それぞれ専門分野の技術者が携わるわけです。これがカスタムメイドの世界です。

それに対し量産車は、数万台生産に対して、「1つの設計」をします。設計に関する技術者の時間、試験や設備にかかった費用は「1つの設計」に対し数万台で割ることができます。部品製造においても、「設計した1つの型」がありますから、大量生産により1つあたりの部品が安くできることがわかると思います。いわゆるこれが「開発費」というもので、量産車の場合、1台の開発費は200~300億円前後と言われています。さらに生産過程でも機械化を主に最小限の人件費で、「コスト最優先」で生産されます。逆にフェラーリなどはカスタムメイドや限定生産で量産効果をあえて狙わず、価格以上のブランド価値を見出しています。

世の中のモノ全てに言えることですが、「量産製品」「カスタムメイド(オーダーメイド)」は相対的な関係です。コンバートEVは「量産製品」には該当せず、「カスタムメイド」に該当しますことをご承知おきください。

アーノルドシュワルツェネッガーがオーダーしたベンツGクラスのコンバートEVは約100万ドル(約1億円)

2017年のニュースでアーノルドシュワルツェネッガー氏がオーダーしたベンツGクラスのコンバートEV。価格は約100万ドル(約1億円)と言われています。約1億円!高い!確かに高価ですが、設計/製造/生産という目線で見た場合、フルオーダーメイドの1台製作で、その完成度や仕上がりを見ると高くはないとも見えます。無いものを創るということは、本当に手間と時間とカネかかるものを肌で感じています。アーノルドシュワルツェネッガー氏の「約1億円」は格別ではありますが、ウチで実際に実績がある個人からのコンバートEVの製作のほとんどが1000万円もかかっておりませんのでご安心を。

さてコンバートEVの改造費用についてザックリと

現在、リチウムイオンバッテリーの搭載に伴い安全基準も厳しくなってきております。ナンバー取得も含めると300万~となるのが現実です。電池容量増加や公共充電対応、空調装備などの注文など追加してけば、すぐに400-500万又はそれ以上となります。

2018年1月 ついにコンバートEVがオリジナルの価値を上回た!衝撃の出来事

2014年11月、私はカリフォルニア・サンディエゴにあるEV west社へインターンへ行った際、そこのあったのは赤のフェラーリ308GTS。エンジンから火災を起こしたクルマをEVで興そうというものです。そのクルマはフェラーリ308”GTE”として蘇り、多くのメディアにも取り上げられ大活躍をしました。あれから4年、アメリカのクラッシックカーオークションに出品されることになりました。同じオークションではフェラーリ308(ガソリンのオリジナル、要するにノーマル)が2台出品されており、なんとコンバートEVの”GTE”がオリジナルの価格を上回るという結果になりました。私にとっては衝撃的な出来事でした。誰もがクラッシックカーの価値は、いかにオリジナルを再現しているかと信じていたことです。しかし、ついにそれまでの常識が覆ったのです。

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Lot #1078がコンバートEV

今、オズモーターズの使命は日本のコンバートEVビルダーの代表として、信頼性が高くハイクオリティな改造を施し、オリジナル以上の付加価値を見出せるようなものにしていくものだと思っております。そして改造によってその価値増加され、乗るだけでなく所有する意義は生まれる。それがコンバートEVが将来、継続的にサービスを提供することができる仕組みと思っていおります。

コンバートEV製作の車種例、予算と性能

250万円~ クラッシックビートル

この車両については、改造実績が多数・設計済みの部品がある・スペースや重量制約もクリアしやすい。空調は無しで、一番少ない電池搭載量の「あんしん航続距離」は30-50km、その上の量で60-80km、さらに増量で90-110km、その上の量で120-150kmとスペース制約も少なく、アップグレードしやすいのが特徴。また、車両レストレーションパーツも豊富にあるため、乗りながら外観もアップグレードしていく楽しみもある。

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300万円~ ワーゲンバス・クラッシックミニ・フィアット500・ルノー4・プジョー205・シトロエン2CV・ランチャデルタ・アルファジュリア・BMW2002・ポルシェ356・メルセデス初代SL・モーリス(FR)・BMWイセッタなど。国産車では初代ホンダシティ・CR-X・シビック・117クーペ・初代スターレット・プリンススカイライン・初代RX-7・セリカFR・レオーネ・初代ランサー/ギャラン・90年代位までのGT系車両などが該当してきます。
主要条件は、エアコン無し+マニュアル+モーターとバッテリー搭載スペースに余裕がある軽量の小型車となります。電池搭載可能量は車両によりますが、おおよそビートルと同じになります。

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400万円~ 上記の主要条件の一部が欠けているもの及び空調などが必要と思われるもの。重量車・セダンやオートマチック車ベース等。問い合わせの多いものとして、メルセデス190E・123/124ワゴン・ボルボ240ワゴン・ビュイックリーガルワゴン・~90yジャガー・~70yシトロエン・初代シーマ・初代ランクル・三菱ジープ

コンバートEVの場合、オートマミッションは使えない。減速用として他車のマニュアルミッションへの換装が必要。空調必要と思われる車両、重量ある車両は電池搭載量も増加し、製作コストがあがる。ジャガーのセダンについては全高が低く電池搭載スペースに制限がある。


500万円~ より性能向上が必要と思われるもの

車種例として、いわゆるスーパーカー系・アメリカンマッスル系・ダッジバン・グランドワゴニア・メルセデスSL 113/107等・メルセデスゲレンデ・ポルシェ911・ハマー等

 

 

ざっとこんな感じです。イメージできましたでしょうか。コンバートEVにする場合、ベース車両そのもののデザインやヒストリカルな魅力が非常に重要であり、それが意義のある改造となる、といいうことがおわかりいただけますでしょうか。コンバートEVに向いているのは、クラッシックカーやヴィンテージカーの部類になります。ご覧のように300万~までのラインナップが現実味があり、実現しやすいモデルと思います。

 

魅力的なクラッシックコンバートEVをより多くの方々へ、身近なものにするために

上記でおわかりのように一番身近なコンバートEVのベース車両はクラッシックビートルになります。独特なデザインは今でも愛され、中古車でもまだ比較的入手しやすい。とりあえずサビててもそれも味として乗れてしまう。まるでコンバートEVのためのベース車両と言っても過言ではないほどです。

オズモーターズはクラッシックコンバートEVのエントリーモデルとして選定し、「ビートルコンプリートEV」として改造済み車両の販売及びEV改造キットの販売をしていきます。

このモデルを軸とし少量ながら生産効率を少し上げて、コンバートEVというカテゴリの確立と普及を推進していこうと思っています。

整理するとオズモーターズのコンバートEVは、

ビートルコンプリートEV・・EV改造済みのエントリーモデル コンバートEVの入り口として

ビートルEV改造キット・・整備士や自分のガレージで製作を楽しみたい方へ

カスタムメイドコンバートEV・・時間と費用を伴い、”たった1つの作品”を創出されたい方へ

というそれぞれの目的や構想により特徴のあるカテゴリに分かれます。

 

まず伝えたかったことはこんなところです。

いかがでしたか。EVのこと、そしてコンバートEVのこと。

少しクリアーになった分、コンバートEVについてもう一度、考えてみてはいかがでしょうか。それでもなお、あなたがコンバートEVに魅力を感じ、構想や夢をカタチにしたいるようであれば、ぜひともお話を聞かせてください。

私は日本一コンバートEVを愛し、情熱を持ってこの事業に取り組み続けていることは誰にも負けません。もし実行されたい場合、情熱をもってそのプロジェクトに取り組むことをお約束します。

OZ 古川

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